ナヤンコ書店(旧:瓦田軍払い下げ品店)
http://blog.goo.ne.jp/nayankosyoten
2017年03月05日
幻のガスガン JACM16A1エクスポート
来週からは多忙のため3/20頃までヤフオク出品ができません。
それ以後にヤフオクに出品予定の品を紹介します。
JAC M16A1 エクスポート
旧JACの最終商品の「エクスポート」です。中に1992年のカタログが入っていました。買った当時から未開封で持っていたので倉庫に25年間も眠っていた訳です。
1984年~1992年までサバイバルゲーム用のフルオートガスガンは「アサヒファイヤーアームズ」と「JAC」が人気で、ほぼ8割の人がこの二社の製品を使っていました。
アサヒとJACは兄弟会社のようなものでアサヒからJAC製品が販売されたり逆だったりしていました。
この当時は電動ガンで実用的な製品は出ておらず、マルイのエアガンは「子供のおもちゃ二流品」と呼ばれていた時代です。
「堅牢で高価なアサヒはお金持ち向け」「やや安価で強度に不安のあるJACは一般向け」という住み分けだったのですが、1990年ごろにJACは「ベトナムリミテッド」というM16の限定モデルを発売します。
それまでのJACのM16は首回りが弱く、立てかけているものを倒すと首がボッキリ折れるような強度でしたが、サバイバルゲームで使える安定動作のM16はJAC製品しかなかったのでみんなそれを使っていたのですが、「ベトナムリミテッド」は初のメタルフレームでユニット部とアウターバレルが一体になっていたので乱暴に扱っても首が折れない製品でした。当時の定価は79800円。アサヒ製品よりも高価でしたが、金属フレームというリアルさと抜群の強度は魅力であっという間に完売してしまいました。
それに気を良くしたJACは1000個限定のはずの「ベトナムリミテッド」を追加で7バージョンも発売します。つまり限定品が8000個ある訳です。
すると、希少性が薄まり全く売れない事態になってしまいました。
この当時はバブルが崩壊し始めの頃でもあり、限定品が売れなくなってきた時期と重なります。
追加7バージョンの「ベトナムリミテッド」が全く売れなかったのでJACは不渡りを出した、と この当時TVニュースにもなりました。
そこでJACは国内販売だけでなく、輸出にも目を向けて起死回生を目指します。当時、アメリカではペイントボールでのサバイバルゲームが一般的になっていました。6mmBB弾によるサバイバルゲームをアメリカでも普及させようという考えです。
JACのM16は定価が24800円で高価。倒すと壊れる脆さがあり、アメリカ人が使うのには向きません。
そこで「エクスポート」の登場です。定価は9800円程度で倒しても壊れない強度。これならアメリカでバカ売れするに違いありません。
・・・・・・・売れませんでした。
JACは二度目の不渡りで1994年倒産。
画像の「エクスポート」は後期モデルで定価が14800円のものです。(初期は9800円、中期のものは12800円)
コレクション整理で発見したもので、倉庫の最深部にあったものです。
マズル部分がねじ止めです。安く頑丈に作るためにこういった部分が安っぽく作られています。リアル志向の人はこういうのを嫌うでしょうね。
マガジンを安く作るためにマガジン接続部が樹脂製の爪になっています。それ以前は真鍮製の接続部だったのですが、この樹脂爪は頻繁に折れるので、ほぼ使い捨てマガジンでした。結果的には割安のはずのマガジンが割高になっていました。補修パーツも出ていた様ですが、その補修パーツが出回る前にJACが倒産しているので見た人は少ないでしょう。
箱の中から1992年のJACカタログが出てきました。「King of Kings」と表現されていますが、当時のJACは本当にトイガン界のキングだったんです。
このカタログの中で唯一製品化されなかったAKM
ブローニングハイパワーのほうは持ってました。
全く余談ですがJACは電動ガンも作っていました。次回紹介します。
それ以後にヤフオクに出品予定の品を紹介します。
JAC M16A1 エクスポート
旧JACの最終商品の「エクスポート」です。中に1992年のカタログが入っていました。買った当時から未開封で持っていたので倉庫に25年間も眠っていた訳です。
1984年~1992年までサバイバルゲーム用のフルオートガスガンは「アサヒファイヤーアームズ」と「JAC」が人気で、ほぼ8割の人がこの二社の製品を使っていました。
アサヒとJACは兄弟会社のようなものでアサヒからJAC製品が販売されたり逆だったりしていました。
この当時は電動ガンで実用的な製品は出ておらず、マルイのエアガンは「子供のおもちゃ二流品」と呼ばれていた時代です。
「堅牢で高価なアサヒはお金持ち向け」「やや安価で強度に不安のあるJACは一般向け」という住み分けだったのですが、1990年ごろにJACは「ベトナムリミテッド」というM16の限定モデルを発売します。
それまでのJACのM16は首回りが弱く、立てかけているものを倒すと首がボッキリ折れるような強度でしたが、サバイバルゲームで使える安定動作のM16はJAC製品しかなかったのでみんなそれを使っていたのですが、「ベトナムリミテッド」は初のメタルフレームでユニット部とアウターバレルが一体になっていたので乱暴に扱っても首が折れない製品でした。当時の定価は79800円。アサヒ製品よりも高価でしたが、金属フレームというリアルさと抜群の強度は魅力であっという間に完売してしまいました。
それに気を良くしたJACは1000個限定のはずの「ベトナムリミテッド」を追加で7バージョンも発売します。つまり限定品が8000個ある訳です。
すると、希少性が薄まり全く売れない事態になってしまいました。
この当時はバブルが崩壊し始めの頃でもあり、限定品が売れなくなってきた時期と重なります。
追加7バージョンの「ベトナムリミテッド」が全く売れなかったのでJACは不渡りを出した、と この当時TVニュースにもなりました。
そこでJACは国内販売だけでなく、輸出にも目を向けて起死回生を目指します。当時、アメリカではペイントボールでのサバイバルゲームが一般的になっていました。6mmBB弾によるサバイバルゲームをアメリカでも普及させようという考えです。
JACのM16は定価が24800円で高価。倒すと壊れる脆さがあり、アメリカ人が使うのには向きません。
そこで「エクスポート」の登場です。定価は9800円程度で倒しても壊れない強度。これならアメリカでバカ売れするに違いありません。
・・・・・・・売れませんでした。
JACは二度目の不渡りで1994年倒産。
画像の「エクスポート」は後期モデルで定価が14800円のものです。(初期は9800円、中期のものは12800円)
コレクション整理で発見したもので、倉庫の最深部にあったものです。
マズル部分がねじ止めです。安く頑丈に作るためにこういった部分が安っぽく作られています。リアル志向の人はこういうのを嫌うでしょうね。
マガジンを安く作るためにマガジン接続部が樹脂製の爪になっています。それ以前は真鍮製の接続部だったのですが、この樹脂爪は頻繁に折れるので、ほぼ使い捨てマガジンでした。結果的には割安のはずのマガジンが割高になっていました。補修パーツも出ていた様ですが、その補修パーツが出回る前にJACが倒産しているので見た人は少ないでしょう。
箱の中から1992年のJACカタログが出てきました。「King of Kings」と表現されていますが、当時のJACは本当にトイガン界のキングだったんです。
このカタログの中で唯一製品化されなかったAKM
ブローニングハイパワーのほうは持ってました。
全く余談ですがJACは電動ガンも作っていました。次回紹介します。
ナヤンコ書店(旧:瓦田軍払下げ品店)
http://blog.goo.ne.jp/nayankosyoten
就活→就職→下っぱ生活で忙しく、1991年後半から1997年頃までかなり記憶が飛んでますw
JACの電動は一度ショップで見て存じております。
有名デザイナーのあの人のデザインなのに…というアレですね。
ネタばらしはここでやめておきますw
JACの海外進出にも二説あり、一説めは文面通りですが、業者間で言われる二説めは「海外進出は嘘で、海外進出を口実に倒産を二年延命した間に資産を隠した」という噂です。エクスポートでアメリカ進出ってどう考えてもおかしい話ですからね。もう20年も前の話なので真相は闇の中です。
それよりもアサヒが2011年に廃業したことが驚きでした。ほんの6年前まで営業していたとは・・・。(ウィキ情報)
JACの電動ガンはメカ部は問題なかったのですが、給弾系に問題があって弾がユニット内部に入って壊れるんですよ^^